Lion始めました

新しいMacBook ProとともにMac OS X 10.7 Lionのプレリリース版が登場しました。

Appleの新製品は火曜日に発表されるのが常でしたが、今回は闘病中のスティーブ・ジョブズにエールを贈るべく彼の誕生日2月24日にしたようですね。もっとも新型iPadの発表は3月2日で水曜日。もう曜日は固定されないのかもしれません。

さて、そのLion。私もさっそくインストールしてみました。印象は「大して変わっていないようで、実は大きく変わっているなぁ」です。あまり詳しいことを書くわけにはいかないので、既に公開されている情報を元に説明すると、操作がかなりiOSっぽくなっています

中でも顕著なのはマウスやトラックパッドを使った画面スクロール。旧来、縦長のウインドウの表示しきれない下の方を見たい場合、ホイール/トラックパッドを上から下に操作していましたが、Lionでは逆、下から上になります。そう、iPhoneやiPadと同じ操作です。でも、iPadでは自然にできていることでもパソコンでやるとかなり違和感があるのですよね。慣れるのに時間がかかりそう。Adobe Illustrator のCS4→CS5のときのような苦しみ(?)を皆が味わうことになるのか…。

他にも大きく変わった点は、OSがアプリケーションとして提供されたことでしょう。Lionのプレリリース版はMac App Store経由で手に入れるのですが、これまでのようにOSのインストールに外部メディアは必要なく、ディスク上に置いたままアプリのように起動するだけです。というか、DVDに焼いてからインストールを試みたら失敗しました。おそらくインストールに先駆けてデータを展開する場所が必要なのでしょう。でも、確かにこの仕様ならMac App Storeで販売できますね。Lionの店頭パッケージは販売されないのかもしれません。まあ、さすがにインストーラアプリが入ったディスクをフォーマットしてのインストールはできないようですが。

それから新機能のAirDropにも注目。ワイヤレスのファイル転送の仕組みですね。何の設定も要らず、あたかもアメフトでQBがレシーバーを探してパスを投げるときのように、待ち構えた(同じくAirDropを動かしている)誰かのマシンにファイルを送りつけることができます。受け手は受け取らずに辞退することも可能です。先々AirDropのiPhoneアプリも登場すれば、iPhone → Macのデータ転送はかなり楽になりそうです。

もう一つ、大きく印象が変わったのがデスクトップピクチャ。デフォルトは富士山の写真になったようです。なぜ富士が選ばれたのかは解りませんが、宇宙の絵の後継として霊峰が相応しいとされたのかもしれません。

細かいところはたくさん変わっているのですが、守秘義務契約に触れてもいけませんし、夏の発売までには変わることもあるでしょうから、このあたりに留めておくことにします。

ePubが枝分かれ。Appleの試みは謀反か?

AppleがiBooks 1.2で絶対レイアウトのePubをサポートしたのだそうで。ある仕様のファイルをePub内に追加しておくと1,200 x 1,700ピクセルの仮想ページ上でcssによる要素の絶対位置指定が有効になるのだそうな。

とは言え、そもそもePubは「どんなデバイスでも表示できるようレイアウトを固定しない」が基本コンセプトのはず。ページサイズの固定やら絶対位置指定を許したらそれはもうePubではないような…。

でも個人的には歓迎します。それもありだろうと。「使えない標準規格」より「使える独自規格」の方がよほどあり難いと思うので。まあ、ePubは文芸書に限れば使える部類でしょうが。

世の中(特にIT業界)には標準規格好きの人がいますよね。やれ「自社が開発を止めても、半永久的にドキュメントが読める」などと言って。解らなくもないですが本末転倒だろうと。後世に残せるかどうかを気にする前に、後世に残すべき作品を送り出さないことには始まりません。標準規格準拠でも駄作なら見向きもされず、逆に魅力的な作品なら独自の作り込みであっても人々は何とかしようとするわけです。もちろん魅力的な作品が標準規格準拠なら言うことなしですが、えてして斬新なコンテンツを世に送り出す際は、既製の枠組みを無視せざるを得ないかったりします。他人と違うことをするチャレンジャーが新たな潮流を作り出すわけです。

実際のところAppleの市場支配力と浸透力によってiBooksの固定レイアウトコンテンツを定着させてしまえば、それが当たり前になってしまうと思うのですよね。

それに、今なら固定レイアウトの電子書籍はPDFが最有力ですが、PDFは仕様が複雑かつ冗長で動作が重かったり、DRM面が不十分だったりとデメリットも目立ちます。確かに便利ですが多くを追い求めすぎだろうと。でももし固定レイアウトによるePubが市民権を得れば、電子書籍用途では少なからず代替されるかもしれません。そうして新たなツール/サービス市場と仕事が生まれるわけです。

もっとも、デバイスによって搭載するフォントが違うので、PDFのように普遍的に同一な表示結果とはならないはずですが、もしWebKitに標準的なフォントがバンドルされるようになれば…。

てなわけで私はAppleの試みに賛成です。ぜひ文芸書向けスタンダードePubに並び立つ規格に育て上げ、iBooks以外のePubビューワーでも意図した通りに表示されるように持っていって欲しいと思います。

AndroidがiPhoneに勝つんだという妄言

AndroidがSymbianやiOSを抑えて世界のスマートフォンOSのシェアでトップに立ったようですね。

なるほどAndroid対iPhoneは多勢に無勢。かつてのWindows対Macのような構図にも見えます。

ただし決定的に違う点が。Windowsアプリは基本的にどのメーカーのPCだろうが自作機だろうが普遍的に動いたわけですが(Microsoftが最も注力していたところなので)、Androidではそうはいきませんよね?同じAndroid搭載だからといって、他で動いているAndroidアプリが動くとは限らないわけです。うろ覚えですが確かMS-DOSの時代にはそんなこともあったような…。

まあ、数の上ではAndroidがiPhoneを遥かに凌駕するかもしれません。でもユーザの満足度やらアプリ市場の賑わい、そして何よりもメーカーの収益性には雲泥の差が出るのでしょう。


Mac App Storeの返品のその後

あきらめかけていたMac App Storeでの返品が利き、クレジットカードの引き落としが無くなったわけですが、その後の報告を。

半月ぶりにMac App Storeを起動してみたところ、購入履歴の中にはAppe Remote Desktopが「インストール済みとして」残ったままです。アプリを削除してみたら「インストール」ボタンに変わります。どうやら今回の購入のキャンセルは引き落としだけの処置で、それ以外の情報、例えばApple IDと購入履歴の紐付けを変更するものではないようです。

だったら返品後も違法に使おうと思えば使えますね。もちろん私はやりませが。

いや、ひょっとしたら新たに何かを購入するとクライアント側の情報も更新されるといったことなのかもしれませんが。

まあ、Store外購入アプリの認識なども含めて、Mac App Storeにはもう少し進化してもらいたいところです。