ダンゴウオからマンタまで パラオ

マリンダイビングフェアで貰ったワールドエクスプローラーの資料、SORA extraに折り込まれていた紙に気になる文言を見つけました。

「ダンゴウオからマンタまで パラオ」
「ダンゴウオからマンタまで。ダイバーなら一度は潜ってみたい!王道パラオ」

だそうな。何ぃ???

SORA extraの折り込みチラシ

ダンゴウオは水温17℃ぐらいが上限の魚です。パラオでもごく稀に水温が20℃を割り込むと聞いたことがあるけど、おそらく年間を通して25℃以上。およそダンゴウオが生息できる条件ではありません。

とはいえ高水温に適用した近縁種がいるなんて話も聞いたことがありません。

ならばダンゴウオに似た名前と取り違えてるのかと考えたものの、それっぽいものが思いつきません。

しかたなくワールドエクスプローラーに問い合わせたら、こういう解答。

ダンゴウオからマンタまでという事に関してですが オアシスダイビングショップが伊豆とパラオにあり、 オアシスが伊豆のダンゴウオからパラオのマンタまでご紹介できます という意味のご案内になります。 パラオにはダンゴウオはおりません。 解り難く失礼致しました。

だそうです。納得。

でも、上の広告だとどう見てもパラオにダンゴウオもいるように思いますよね。

パラオが禁漁になるそうな

パラオが排他的経済水域を禁漁にするそうです。水産資源の保全が目的だとか。確かにブルーコーナーなんかも行くたびに魚影が薄くなって、寂れてたもんな。まあ、ブルーコーナーで漁をしているわけではないけど。

結構なことだとは思うのですが、商業的漁業を禁止って事は、パラオに行った際に近海産の魚は食べられなくなるってこと?それはそれで悲しいなぁ。

パラオのお魚
パラオスポートのBBQ

あと、ブルーコーナーなんかはできれば入域制限もした方がいいと思うのですが、難しいかな。外洋だもんな。

パラオに新たなクルーズ船が就航

SOLITUDE ONE

先日届いたワールドツアープランナーズからの会報誌によると、今年の9月、パラオに新しいクルーズ船が就航するとのこと。

「クルーズ船」「ダイブクルーズ」はカタカナ語、和製英語なのかな。英語では船に泊まって潜るスタイルを「liveaboard」と言いますよね。

船の名前は「SOLITUDE ONE(直訳すると独りぼっち号?)」。もっとも新造船ではなく、79年建造の船を改装したのだそうな。

全長が52mだからパラオスポート号(38m)よりも一回りぐらい大きな船ですね。それでいて客の定員は22名(パラスポは30名)。なるほど各部屋の内装もゆったりしています。テレビもあるし(沖でも放送が写るかは怪しいけど)。

実は私は乗り物(飛行機や鉄道、車やバイク、自転車にしても)にはまるっきり愛着がないのですが、唯一船は好きです。船旅ってわくわくしますよね。しかもダイブクルーズでは早朝からナイトまで5ダイブほど潜っても疲れないし。

パラオはどうしても大物狙いのダイビングになりがちなので、マクロ派の私はすっかり足が遠のいているのですが、連れが見つかったらこの魅力的な船に乗りに行っても良いかも。

ああ、デイドリームの龍馬I号にもまだ乗っていないんだよな。

期待に沿わないビジネスは報われないという話

パラオは言わずと知れたダイビング天国。でも、とある現地ショップの情報によると、最近はどうにも閑散としているそうな。まあ雨期だから。

いや、雨期といっても昼間は短時間スコールが降る程度らしいのですが、問題は風向きでブルーコーナーに代表される外洋ポイントに出られない可能性が高くなります。

この点がパラオのダイビングビジネスの泣き所ですね。ブルーコーナーを中心に大物ダイブを売りにしているがために、ローシーズンはその大物好きのダイバーが寄りつかないという。

そりゃそうだろうな。今の時期、5日間で94,000円(4ダイブ付き)といった安ツアーもあるけど行く気にはなりませんよね。誰だって「どうせ行くならメインイベントが楽しめる季節に」と思うもの。

そんなわけでパラオスポート号も毎年雨期の間はフィリピン方面に遠征しています。2年前の7月にはカビラオ(ボホール島南西の離島)でパラスポのテンダーボートに遇ったなぁ

ブルーコーナーのサメ
確かに早朝のブルーコーナーのサメの捕食シーンなどは圧巻です

この際、雨期限定で構わないので、どこかのショップがマクロダイブを堪能できるポイントを10箇所ぐらい確立してくれれば、私は通ってみたいと思うのですが。

例えば、かつての小笠原のように水深15mでヘルフリッチ(シコンハタタテハゼ)が見られたり、パプアニューギニアのように18mかそこららにピグミーシーホースがいたりするなら名物になり得ます。しかもパラオの固有種なんぞが見られるならなお良し。

でも難しいかな。マクロのガイディングは相応のスキル(小さい生き物を見つける技量と各種ごとの生態の知識)が必要とされるので。数もケタ違いに多くて名前覚えるだけでもしんどいし。


さて、先日マクタン島に行った際、新しいレストランで夕食をとりました。EL SUEÑO(エルスウェーニョ)というフィリピン料理がメインのレストラン(日本人経営)です。マクタン島北側の海岸線沿い、BIGFOOTという大きな語学学校の建物の並びにあります。

でも、すぐお隣はスラム街なので「日本人オーナーがよくこんな場所にオープンさせたもんだ…」と思ったものの、まあ一度は試してみようと。 で、感想は「微妙」。中にはシシグ(細かく刻んだ豚肉類とタマネギなどの炒め物)のように美味しいメニューもありましたが、シニガンスープ(酸味が特徴のスープ)はちっとも酸っぱくなく(辛さと酸っぱさの両方を抜いたトムヤムクンみたいだった…)、ガーリックライスも随分おとなしい味付け。これって何なんだか。

オーナーに訊くと「酸っぱいのが好きではない人もおられるので」「ガーリックの匂いが強いのを嫌がる人も…」だそうな。

でもね、フィリピン料理が好きなら本格的なフィリピンレストランに行くし、フィリピン料理が苦手な人ならフィリピンレストランには来ません。その中間の「日本人向けにアレンジしまくったフィリピン料理」には、どれほども需要はなさそう。この日は金曜日の夜だったけど来客は我々一組だけだったし。

そもそもフィリピン料理の味付けの基本は醤油で、その多くは日本人でも馴染める味。それを日本人向けにアレンジするってのは方向性が間違っている気がします。むしろフィリピン料理はコテコテの現地風にして、日本人向けの定番料理をいくつかメニューに足す方が正解ではないかと。それならフィリピン料理好きと苦手な人が連れ立って利用できるので。

どうやらランチタイムもやっているし、この店の経営は、まだフィリピン慣れしていない日本人語学留学生頼みかな。長く存続できればいいけど…。

ブコ・パンシット
パンシット・カントンという焼きそばにブコ(ココナッツ)が乗った一品。 パンシットはいたって普通の焼きそばだけど、余計な食感が加わってたような…

マクロなパラオ

パラオといえば大物のイメージの強い海ですが、実はマクロの生物層も充実しています。魚類発祥の地とも言われるフィリピンとも近いですしね。

普段は軽視されがちだけど、1日の最後のダイビングや遠くにボートを出せないときなどは、マクロポイントに潜ることもありますよね。

で、先日、https://oceana.ne.jpで『マクロ限定!? パラオ1,400の魚達に会いたい。』というPDFが公開されました。

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表紙によると1,400種とは、日本の4,000種の三倍以上。だったらやはりパラオはマクロをメインにしても十分成立するだけのポテンシャルを持っているわけだ。あとはマクロ派のダイバーがたくさん訪れるようになれば、これまで大物一辺倒だった紹介の文面や写真、そして現地サービスのガイディングも次第に変わっていくでしょう。

うん、またパラオに行きたくなりました。行くならローシーズンがいいな。

セグメンテッドブレニー
3年前に撮ったセグメンテッドブレニー。この頃はまだ私もマクロに目覚めてなかったよなぁ