この春より、にわかにミラーレス一眼カメラを水中撮影用に使おうという動きが本格化してきました。知り合いのカメラマン曰く「我々は今まで何をやってたんだ?と思うくらい、あんなに小さなカメラで良い写真があっさり撮れてしまう」のだそうです。もちろんスキルが彼のようなレベルに到達していればという前提が付くのでしょうが。
で、水中で使うミラーレス一眼機の代表格は何といっても3月5日に発売となったOLYMPUS PEN Lite E-PL1。さすがはOLYMPUS、純正の水中ハウジング(防水プロテクター)を用意しています。しかも希望小売価格が71,000円とリーズナブル。レンズポート一体型なのでハウジングとカメラのセットで購入しても15万円くらいで収まるのは何とも魅力的です。
もし「耐圧40mのポリカ樹脂では心もとない」「海で誰かとお揃いになるのが嫌だ」「内蔵ストロボだけで撮りたい」という人にはSeatoo社製のハウジングもあります。そちらはアルミ製なのでお値段は張りますけど。
ただ、小耳に挟んだところではOLYMPUSのミラーレス一眼機は同じマイクロフォーサーズを採用するPanasonicの工場で作られており、OLYMPUSとPanasonicの同等機を比較すると、Panasonicの方が微妙に高性能なのだとか。自分でウラを取ってないのでこの話を真に受けていいものかは解りませんが。
でも、そう聞くとPanasonic LUMIX DMC-GF1も気になるところ。こちらの場合、純正ハウジングがないためハウジングメーカーの製品を選ぶことになります。私の知るところでは以下の通りです。
▼Seatool Panasonic LUMIX GF1用防水ハウジング(耐圧60m)158,000円
ボディのメイン素材はSeatoolとINONが耐食アルミ、NautilusとPromo’s Roomがアクリル樹脂を採用しています。
こうしてみると正直、どれがいいのかよく解りませんが、私も面識のある鎌田多津丸さんが開発に関わっているPromo’s Roomのものが外観がカワイイので、できればこちらを推したいところです。他の3製品とは違ってレンズポートとフロントパネルが一体(使用するレンズに合わせてフロントパネルごと取り換える)とする仕様は水没対策にも有効でしょう。しかもお値段はOlympus PE1用純正ハウジングともどうにか張りあえそうな感じです。ただしズームギアはありませんので、被写体までの距離を自力で詰める感じでしょうか。
ギアがないといえばINONのハウジングもそうですが、こちらはMRSポートという磁石で操作する仕様を採用しているようです。メーカーサイトにも詳細がないのですが、レンズを操る場合と同様、ポートのギザギザの箇所を回す感じでしょうかね。 実物を見る機械があれば検証してみます。
ただし、気になるのはLUMIX DMC-GF1の発売が昨年の9月18日であること。今年のフォトキナ(9月21日~)に間に合わせるべく、早ければ来月中にも後継機の「DMC-GF2」(フルHD動画対応かな?)といった製品が発表されそうな気がしますので、これから購入するのであればGF1は微妙な機種かもしれません。買った途端に新製品登場では悔しい思いをしそうですし。でも既にGF1を持っていてハウジングも買ってみようかという人には選択肢の充実は朗報でしょうね。
で、諸々総合すると、現時点ではPEN Liteのセットがポイントが高いのではないかと。先の性能差の話が本当だったとしても、おそらく極端な差はないはず。そう考えると発売日から日が浅い上、安価な純正ハウジングが最初から用意されているPEN Liteのコストパフォーマンスの良さが魅力的に思えてきます。
GF1は各ハウジングの発売がもっと早ければ良かったのですが…。ま、GF2が出たら出たで外観が大きく変わっていなければ、すぐに対応できるでしょうから、その場合には期待できそうです。