私はいまだに普通のエアだけで潜っています。世の中にはナイトロックスなるハイソなミックスガスもあるけど必要性を感じたことがなくて。1日6ダイブやっても特に疲れたことはないし。
でもフィリピンで一度だけナイトロックスタンクを使ったことがあります。特に頼んでもいないけど、ショップに戻らず海辺のタンク屋さんに立ち寄ってタンクを交換したら無造作にそれがあてがわれたので。もちろんCカードの提示もせずに。まさか「中身は普通のエアー」ってことはないと思うので、さすがはフィリピンですね。でも特に違いも感じませんでした。
もっともナイトロックスの利点は他にもあって、深めの水深で長居できたりするそうですが、だからどうだって感じもします。パラオのブルーコーナーのマクロ穴(-32mぐらいだっけ?)をじっくり攻めるなんてことはなかなかないもの。上げ潮の時に少人数チームでかつ全員がナイトロックスだったらそうできなくもないけど、だいたいは大物狙いのダイブになりますよね。
私も昔、漠然と潜ってた頃は一人でちょいちょいパラオに行ってたけど今の私は完全なマクロ派ダイバー。パラオは指向性が合わなくなったのですっかり足が遠のきました。しかもブルーコーナーなんか行くたびに劣化が進んでがっかりな思いをするし。人を入れすぎなんだよな。
ああ、一昨年マクタン島の近海でピクミーシーホースがわんさか居着いたシーファンが見っかって、それを撮りに行ったなあ。あれが確か水深30mぐらい。通常タンクなので連日一本目の最初の10分間限定でした。ナイトロックスならもっと長く撮っていられたわけだ。
とはいえナイトロックスもそこそこ普及してきたし、そろそろスペシャリティ(PADIだとエンリッチだっけ?)を取ってもいい頃かもとは思います。今のところ経験はないけど、例えばチームで自分だけが通常エアーってことなら、皆より先に水深を上げるなんてややこしいことにもなりかねません。
それに、ひょっとしたらこの先、水深25mの海底で長々と粘るような撮影機会があるかもしれません。無減圧潜水時間の猶予があと数分残っていれば、もっといい瞬間が撮れたはずなんてことも。
ただまあ深いところで吸えば減りは早いわけだし(ナイトロックスだと残圧の持ちがよくなるとも聞くけど、潜水時間が決まってるダイビングでは延長もできないし)、一番の使いどころは翌日の飛行機移動対策でしょうか。「ナイトロックスなら最後にもう1本潜ってもいいよ」ってときがあるかは解らないけど。
ま、詳しくは知らないや。まだ講習も受けてないし。