Canon PowerShot S120の進化

昨日、今夏はデジカメ新製品発表の出足が鈍いなどと書いたそばからCanonの以下の新製品が発表されました。

  • SX170 IS
  • IXY 620F
  • IXY 100F
  • PowerShot SX510 HS
  • PowerShot A3500 IS
  • PowerShot G16
  • PowerShot S120
  • PowerShot S200

中でも注目はPowerShot S120。なにしろ旧モデルのS100およびS110が、その時々で「最も水中写真用に適したコンデジ」だったから。まあ私見ですが。

そう思う理由はマニュアルフォーカスが使えること(マクロ撮影が楽しくなる)、ワイド側の画角が24mm(35mm判換算)と広いこと、Wi-Fi対応(ハウジングを空けなくても写真を撮り出せる)など。水中撮影目的には上位機種のGシリーズよりも使い勝手が良いはずです。

S120は一見してS110からのマイナーチェンジ風ですが、実は着実に進歩しています。

まずはF値が1.8〜になりました。簡単にいうとレンズが明るいとより鮮明な画像が得られます。コンデジでどこまでいけるかは解らないけどボケも作りやすくなるでしょう。

また、マニュアルフォーカス時にフォーカスが合っている箇所を色つきで示す「MFピーキング」が追加されました。

S120の液晶表示
従来機では、中央が拡大表示されるだけだったけど…
S120の液晶表示
S120の液晶表示 S120ではピントの合ったところに色をつけてくれます。 花びらだと解り難いけど、この例では薄い黄色で輪郭をなぞっています
S120の液晶表示
もちろんその状態の拡大表示もできるようで

強調色は自由に変えられるそうなので、例えば白に設定しておいて、魚の目が白くなったらシャッターを押すといった使いかたができそうです。ウミウシなら手前の触角が白くなったらOK。

なぜ白かというと、生きた魚の目にはない色だから。カクレエビの目にしても全体が真っ白ではないし。ああ、ウミウシには触角が真っ白な種類もいるよなぁ…。

以前、とあるカメラメーカーの人に「ピントが合っている場所に+マークを出してくれ」と言ったら「難しい」と一蹴されたけど、それが実現しました。これはマクロ写真の撮り方の画期的な進歩かもしれません。

さらには「水中マクロ」の機能も搭載されていますね。通常のマクロよりさらに近づくことができるのだそうで。ぜひ試してみたいなぁ。

そしてもちろんS120にも純正の水中ハウジング(ウォータープルーフケースWP-DC51)が用意されていますが、例によってレンズポートにはコンバージョンレンズ用のネジ径が切られていません。このあたり、Canonもいい加減学習してくれても良さそうなのに。せっかく水中マクロをも搭載したのだし、クローズアップレンズを付けたマクロ撮影は考慮されていて然るべきです。

あとは「星空夜景」や「星空インターバル動画」なんて機能も付きましたね。ダイビングで南国の僻地に行くと満天の星空に感激するものです。星座や星の並びも違うし。三脚も持っていけばそれを保存できます。

というわけで、S110でもそこそこ完成形かなと思っていたけど、S120は水中写真用途としても更なる進化を遂げたみたい。

よって頃合いを見て、ダイバー向けのカメラとしてAmazonの広告を貼り替えることにします。

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