恨み節?

KONAMI SPORTS CLUB

いよいよ今月いっぱいでコナミスポーツのダイビング事業が終了してしまいます。いやぁもったいない。

漏れ伝わってきたところでは、昨年11月に同社が事業を畳むと発表して以降、いくつもの企業から「買いたい」「譲り受けたい」と打診があったそうな。当然ですよね。そこそこ利益も見込める業界で、いきなりトップになれる繊細千歳一隅のチャンスなのだから。

でも、条件的に良い話も含めてコナミ側が全て断ったそうで。それほどダイビング業界と関わるのが嫌で、ひいては旅行・観光業界にダメージを与えてでも手を引きたかったのでしょうかね。

そういや、かつてエグザスを買収した際にも、コナミはゴルフとダイビングの事業は要らないと言っていたのだっけ…。

ひょっとしてコナミは社内に内村航平や山室光史を擁することもあり、オリンピック重視路線でいくつもりなのかな。ならば確かにダイビングは蚊帳の外だけど、2020年のオリンピック招致は東京はもはや落選が濃厚です。まあ、柔道連の致命的な問題が発覚したのは最近だから、ダイビング廃業を決めた頃はまだ招致に望みもあった(むしろ最有望視されていた)わけだけど。

いまだに柔道連盟を訴えた15人に名前の開示を求める声があるけど、それって強姦被害に遭って心身ともに傷を負った女性に「訴えるならセカンドレイプも覚悟しろ」と言うようなもの。そんなことをすればマスコミの餌食になって好奇の目に晒され、かつ様々な方面から圧力がかかることが解りきっているわけです。なにしろ彼女らを黙らせれば利権にありつける業者や保身に繋がる要人も少なからずいるはずだから。

そもそも柔道連盟は15人が誰なのかを把握しているはずだし、事がおおやけになった時点で園田監督らがまともに弁明できなかったのだから、そこでもうアウト。彼女らには何ら非がない話なんだよ。ここで名前を出す必要など微塵もない。

だいたい告発がこんな時期になったのも、柔道連盟が封殺しようとして事態がこじれたからじゃなか。

ともかく、さっさと国を挙げた実態調査と厳正な対処、再発防止策なんかを発表して行動しないと、本当にオリンピックの候補地選考から除外されてしまいますよ。しかも2020年に限らず、その先も…。

それにしてもコナミ、なんて不可解な経営判断をする会社なのだろう。競争上断然優位にある儲かる事業を切り捨てて、新規参入組に侵食されてジリ貧化が必至の事業に望みを賭けようとしているのだから。

たとえば先日もコナミのパラオツアーから帰ってきたシニアのマダム2人がお店を訪れて、現地オプション代(追加の5ダイブ&魚釣りの代金)の6万円をポンと払っていきました。

そのツアーは5日間ながら代金が30万円弱の設定だったのでトータル35万円を超える出費(もちろん夜の飲み食い代は除いて)。パラオ5日間で35万円は私の感覚ではほとんど「倍額」なわけですが、気にかけるそぶりも無く「次はグアムね」などと話していましたね。

さらには同じパラオツアーに行った別のシニアご夫妻も来店して、これまたオプション代とグアムツアー代とパーティ代やらを二人分で、しめて50万円一括で払って行かれました。

お金と時間に余裕がある人はそうなのかも知れません。彼女らにしてみれば出費の額うんぬんよりも馴染みのインストラクターが海外まで同行し、あれこれ面倒を見てくれることが重要なのでしょう。

そう、これですよね。もはやネットで価格や条件を存分に比較できるのだから、代わりが利く商品にはどれだけ付加価値を乗っけられるかが商売の重要な鍵。さもないと値下げ競争に巻き込まれてしまいます。

それてもってコナミスポーツのダイビング事業は、彼女らのような上客を多数抱えているというのに、みすみす手放そうとしているわけです。

一方でコナミスポーツは近年台頭してきた小規模フィットネスクラブや街のヨガスタジオとの競争に晒されています。古い店舗は老朽化も激しいし、大型の建物を擁する会費の高い総合フィットネス店舗では細分化する顧客のニーズに応えられず、この先も容赦なく切り崩されていくでしょう。

よって、ダイビングの廃業を決めたとされる現在の経営トップも、そう遠からず身を退くことになろうかと。

そうなれば、経営テコ入れのために定番フィットネス以外の事業展開が必要になってきます。だったら、さしあたりダイビング事業は有力候補。なにしろ物販(しかも1人当たり数十万円単位)と旅行業(イントラ同行で単価も上げられる)がセットなので、大手がやれば確実に利益が出せるのだから。これに匹敵するほどお金を動かせる他のスポーツ、レジャーはちょっと思いつきません。せっかくのダイビングプールを干上がらせておくのも馬鹿馬鹿しいし。

うん、コナミスポーツのダイビングは今月いっぱいで一旦はなくなってしまうけど、案外、1〜2年後ぐらいには違う看板でも掲げてあっさり復活するかも知れませんね。そうなることに期待しましょう。

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