米国で1月10日からCESが開催されるのに先立ち、デジカメの新製品がいくつか発表されています。一つはFuji Filmのミラーレス機『X-Pro1』、もう一つはCanonの『PowerShot G1 X』。
X-Pro1に関してはいずれ触れる機会があるかもしれませんが、ひとまずPowerShot G1 Xに着目。
この通り、あの大きかったPowerShot G12よりもさらに巨大になっています。レンズもボディ内に収納されないし。ストロボはポップアップ式ですか。なるほど名前を「G13」と付けなかったわけだ。「今どきのミラーレス機よりもデカいけど、その分、高性能・高画質をとことん追求したコンデジの最高峰」といった位置づけなのでしょう。従来のGシリーズのユーザー層の内、下位をPowerShot S100で、上位をこの機種でカバーしようということかな。
そして昨今のミラーレスカメラブーム、Canon製ミラーレス待望論に対する同社の解答なのかもしれません。「ミラーレス市場に参入するのではなく、ミラーレスを凌駕する写真が撮れるコンデジを目指す」と。実際、コンデジでありながらPanasonic LumixやOlympus Penよりも少し大きなイメージセンサーを搭載しています (もはやコンパクトデジカメという呼び名も相応しくないですね)。
レンズを交換できないということは、裏をかえせばレンズに限定されない自由さがあるということ。単体でスーパーマクロ(さすがにデジイチでマクロレンズを使うときよりも撮影倍率は小さそうだけど…)、ワイドからズームまでをカバーできるのはミラーレスを含むデジイチにはない利点です。
で、ダイバーの端くれの私としては新しいカメラが出たらついつい「水中で使うとどうだろう?」と考えてしまいます。どうやら純正水中ハウジングも発売されるとのことですし、きっとNauticamを始めとするサードパーティも対応製品を出してくるでしょう。G1 Xのレンズ周りにもPowerShot S100と同様にコントローラーリングが設けられています。LCDも92万画素と高精細なので、クローズアップレンズを付けてのマニュアルフォーカス撮影ではコンデジ界最強の性能を発揮してくれるでしょう。昨日までは水中撮影に使う上で最良のコンデジとしてはPowerShot S100、対抗がOlympus XZ-1だと思ってましたが考え直さないと。なにしろS100やXZ-1のそれより面積比で6倍(!)も大きなイメージセンサーを搭載しているので 。
コンデジがスマートフォンに食われている昨今、従来のコンデジとは一線を画すハイエンドコンデジ路線が果たして吉と出るか凶と出るかは解りませんが、とりあえずG1 Xの実写を見るのが楽しみです。そしてプロカメラマンによるミラーレス機の対比レビュー記事も。
それにしても重量530gか…。