案の定、オリンパスがどえらいことになってきましたね。もはや上場廃止は避けられないとばかりに際限なく売り浴びせられて株価は惨憺たるものですし、今後も株主からの訴訟など厳しい会社運営が予想されます。
とは言え、本業が不調で窮地に陥ったわけではないので買収を狙う会社は少なくないはず。なにしろ内視鏡分野で世界シェア7割らしいので。もっとも買うとうしても同社がウミを出し切ってからということになりますが。
そして、もし他の企業が傘下に収めるとなった場合、赤字続きのカメラ事業まで持ち続けるかは疑問です。オリンパスにとってはカメラはアイデンティティの拠り所的な意味合いがあったようですが、医療機器事業を主眼に置いた買収であればカメラ事業は必要ない気がします。コンパクトデジカメ市場はとっくに飽和状態ですし、人気のPEN/PEN LITEにしても一眼カメラ市場で大きなシェアを獲れているわけでもありませんので。内視鏡用途に技術の還流などがあるのかもしれませんが、このままカメラの新製品を出し続けるのは賢い選択には思えません。オリンパスが自力で再建する場合でも赤字のカメラ事業は重荷になるだけです。
折しも同社は新製品のOLYMPUS SH-21を発表したばかりですが、ことここに至っては遠からずカメラ事業の売却を余儀なくされるのではないかと思います。その場合の受け皿はやっぱり韓国もしくは中国の企業でしょうかね。
我々ダイバーのOLYMPUSカメラの所有率は高いのですが、「OLYMPUS PEN」が1~2年後には「SAMSUNG PEN」とか「HAIER PEN」になっている可能性もまったく無い話ではないと思います。いや、SAMSUNGなら「GALAXY PEN」かな。
まあ、もしそうなってもある日突然サポートが終わるなんてことはないでしょうから、オリンパス製品が好きなら買ってもいいと思うのですが、私ならOLYMPUS XZ1とほぼ同サイズのイメージセンサを搭載したCanon PowerShot S100にするかな。XZ1と違ってフルHD動画も撮れるし、カメラの使い勝手はキヤノンの製品の方が好きなので。
例によってCanonの純正ハウジングには仕様的に難があるものの(シューベース、コンバージョンレンズ用のネジ径、光ケーブル接続用の穴がない)、そのうちINONあたりが何とかしてくれるでしょう。